べっぴんさん感想10/17(第13回)・長太郎、静子が正しい?
2016下半期朝ドラ「べっぴんさん」。
第3週目の月曜日・10月17日放送回(第13回)では、すみれの疎開先、近江の実家の静子(三倉茉奈)と長太郎(本田博太郎)の「冷たい感じ」が際立っていて、いろいろと考えさせられる回でしたね。
ただ、一見、長太郎、静子のほうに分があるようにも思われるケースでした。
すみれがアカの他人に食糧を分けた点
まず、最初の問題。
幼い子供をおんぶしたお母さんが、坂東家に現れ、「これと食料を交換してください」と言ってきた件。
対応したすみれは、一度家の中へ戻り、節子(山村紅葉)に伺いを立てるも、節子の返事はつれないもの。
「いちいち相手にしてたら、こちらの分がなくなってしまう・・・」
でも、すみれは、その小さな子供のぐったりした様子を見かねて、坂東家の人には内緒で、畑の収穫物をその「他人」に分け与えました。
すみれのこの対応は正しかったのでしょうか?
静子はすみれを引っ叩き、「自分は何もせえへんくせに、人助けか」のようなことを言いました。
長太郎が「出て行ってくれないか」と言った点
もう一つの問題。
出征していた長太郎の子で静子の夫・肇が帰宅。
それを受けて長太郎は、すみれ、ゆりに対し、
「手狭になったので、出て行ってくれないか」
と、「通告」。
「別に、今すぐと言ってるのではない。ただ、いつまでも・・・というのでは・・・」
のように「猶予」をつけました。
果たして、この主張に正当性はあるのでしょうか?
正論のようではありますが・・・
称賛すべきかどうかはともかく、節子の言った「いちいち相手にしていたら・・・」は勿論のこと、静子の「自分は何もしないくせに・・・」も、また、長太郎の、猶予をつけた上での「出て行ってくれ」も、これを言われたら反論はできない・・・ようにも思われます。
が・・・
すみれの好意(行為)は「緊急避難」では?
すみれの前に現れたのは、ぐったりとした幼い子とその母親。
もしもすみれがここで食糧を分け与えなかった場合、その幼い子は生命、身体に重大な局面を迎えるかもしれません。
確かに、食料に対する処分権(所有権)を有しているのは坂東家ですが、この場合、第三者(幼い子)の生命・身体を危険から避けるために、別の第三者(坂東家)の所有権を侵害したとしても、それは緊急避難行為として正当化される(違法にはならない)と考えられるのではないでしょうか?
※緊急避難行為は、自分の権利だけでなく、他人の権利を守る場合にも正当性が認められたはず。
つまり、すみれが行った「食料を分け与える行為」は、倫理的には勿論、法律的にも正当なものであって、それを覆す根拠として「何もせえへんくせに」を持ってきても、およそ正論にはなりません!(笑)
長太郎の「出て行け」は遺棄行為では?
もうひとつ。
長太郎の「出て行ってくれないか」ですが・・・
元々、長太郎とすみれ、ゆりはアカの他人ではなく、血縁者。
それも遠い親戚ではなく、3親等の親族にあたります。
そして、3親等内の同居の親族には、相互扶助義務があるわけでして(民法730条)、それにも関わらず「出て行ってくれないか」というのは、かなりヤンチャじゃありませんか(笑)。
しかも、その理由が「息子が帰還して手狭になったから」というのでは、ほとんどゴネているのと一緒。
結論
以上から、当ブログでは、長太郎も静子も「正論にあらず」と決定しました!(笑)
そんなことより潔がイケメンな帰還を
長太郎にブチ切れしたゆりはその場で飛び出し、それを追うすみれの前に、チョコレートを子供にふるまうイケメンが現れました。
・・・と、やっぱりこの人・潔でした・・・
追い詰められ、打ちのめされたところで子供たちにチョコまきながら登場する潔くんマジ王子様(既婚) #べっぴんさん
— どぐりん@心はいつも北海道 (@dogurin) 2016年10月16日
「べっぴんさん」というこのドラマは、イケメン潔の存在がエネルギーとなって、前へ前へと進んで行くのでしょう・・・
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